こんにちは。
わたなべです。
今回は当院の会話の中でも時々でてくる言葉「トリガーポイント」について説明していきますね。
そもそもトリガーポイントとは何か？
トリガーポイントは、筋肉の特定の箇所に形成される小さな硬結（硬くなった部分）で、これが痛みや不快感を引き起こします。特に、この痛みが他の部位にも広がる（関連痛）ことが多いのが特徴です。
例えば、首の筋肉にできたトリガーポイントが肩や頭に痛みを引き起こすことがあります。このように、痛みが発生する場所と実際の原因が異なるため、痛みの根本的な原因を見つけるのが難しくなることがあります。
トリガーポイント症状の特徴は以下のようなものがあります。
・局所的な痛み – 圧痛（押すと痛みが増す）
・可動域の制限 – 筋肉のこわばりや緊張感
・関連痛（遠隔部位への痛みの広がり）
トリガーポイントは、慢性的な痛みやしびれの原因として知られており、首、肩、腰など、日常的に負担がかかりやすい部位に多く見られます。
なぜトリガーポイントは発生するのか？
トリガーポイントの発生原因はさまざまですが、主に以下のような要因が考えられます。
1. 筋肉の過剰な使用
長時間のデスクワークや、同じ姿勢を続けることで特定の筋肉が過度に緊張し、トリガーポイントが形成されやすくなります。筋肉が過剰に使われると、その一部が酸欠状態になり、痛みを引き起こす硬結が生じます。
2. 急な負荷や外傷
激しい運動や怪我、または不慣れな動作を急に行うことでも筋肉に負担がかかり、トリガーポイントができることがあります。スポーツや日常の家事作業でも、急激な力が加わることで筋肉に微細な損傷が生じ、これがトリガーポイントの原因になります。
3. ストレスや疲労
精神的なストレスや睡眠不足は筋肉の緊張を引き起こし、トリガーポイントの原因となります。ストレスが高まると、身体が防御反応として筋肉を緊張させるため、硬結ができやすくなります。
トリガーポイントを解消する方法
1. ストレッチとセルフマッサージ
トリガーポイントを解消するための基本的な方法の一つが、ストレッチとセルフマッサージです。ストレッチで筋肉を伸ばすことで血行が改善し、硬くなった部分を緩和することができます。セルフマッサージでは、テニスボールやフォームローラーを使って、圧をかけることでトリガーポイントをほぐします。
2. 専門的なマッサージや整体治療
トリガーポイントの解消には、プロフェッショナルな治療も有効です。整体師やマッサージセラピストが、筋肉の状態を確認しながら的確にトリガーポイントを刺激し、筋肉の緊張を和らげます。また、筋肉のバランスを整えることで、痛みを根本から改善することができます。
3. 温熱療法
温めることで筋肉の血流が改善され、トリガーポイントの解消が促されます。温湿布や温熱パッドを使って、痛みが感じられる部分を温めるのも効果的です。
4. 運動と体の動かし方の改善
定期的な運動は筋肉の柔軟性を高め、トリガーポイントの発生を防ぐことができます。また、正しい姿勢や体の動かし方を身に付けることで、日常生活や仕事中に筋肉に負担をかけないようにすることが重要です。特に、デスクワークや長時間の立ち仕事をする方は、こまめに休憩を取ってストレッチを行うことが推奨されます。
トリガーポイントの再発を防ぐために
トリガーポイントが一度解消されても、再発しないための対策が必要です。以下のようなポイントに気を付けることで、トリガーポイントの再発を防ぐことができます。
1. 正しい姿勢を維持する
長時間の座り仕事や立ち仕事は、筋肉に負担をかける原因となります。デスクワークをする際は、椅子の高さやモニターの位置を調整し、背筋を伸ばして座るよう心掛けましょう。また、スマートフォンやパソコンの使用時にも、首を前に出さないよう注意が必要です。
2. ストレッチと休憩をこまめに取る
長時間同じ姿勢を続けると筋肉が硬くなりやすくなります。作業の合間に定期的にストレッチを行い、筋肉をリラックスさせましょう。また、1時間に1度は立ち上がって体を動かすことも、トリガーポイントの予防に役立ちます。
3. 適度な運動を習慣化する
筋肉の柔軟性を高め、バランスの取れた体を維持するために、セルフケア以外にもウォーキングやヨガ、軽い筋トレなどの適度な運動を日常的に行うことが重要です。特に、肩や腰に負担がかかりやすい方は、これらの部位を強化するエクササイズを取り入れることで、トリガーポイントの発生を防ぐことができます。
4. ストレス管理
ストレスが筋肉の緊張を引き起こし、トリガーポイントの原因となることがあります。リラクゼーション法や深呼吸、趣味の時間を持つことでストレスを解消し、精神的な健康を保つことが大切です。
トリガーポイントは、日常生活に支障をきたすほどの痛みを引き起こすことがありますが、正しい対処と予防策を講じることで、痛みを軽減し、再発を防ぐことが可能です。健康な体を維持するためにも、筋肉のケアを怠らず、日常的にストレッチや運動を取り入れていきましょう！
