歯が丈夫だと足腰も健康!?

こんにちは。

わたなべです。

 

突然ですが、これを読んでいただいているあなたは自分の歯は健康!と自信を持って言えますか?

今は「オーラルフレイル」といって口腔機能の健康も体の衰えと同様に重要視されています。

実は歯が丈夫であることと、足腰の丈夫さには密接な関係があり、いくつかの研究データからその関連性が示されています。

今日は歯の健康と足腰の健康の関係について書いていきますね。

噛む力(咀嚼力)とバランス能力の関連


咀嚼力が弱いと、足腰のバランス能力が低下する可能性があることが報告されています。ある研究では、咀嚼力が強い高齢者は、バランス感覚が優れており、転倒リスクが低いという結果が示されています。咀嚼を行うことで、脳の血流が活性化し、平衡感覚を司る脳の部位が刺激されるため、バランス能力の維持に貢献すると考えられています。

※ ある日本の研究では、咀嚼力の低下が平衡機能の低下と関連していることが示され、咀嚼力が低いグループは転倒リスクが1.5倍高いという結果が出ています。

栄養状態と骨・筋肉の維持


歯が丈夫であることは、食事の摂取に大きく影響を与えます。特に高齢者において、歯の健康が損なわれると硬い食べ物を避けるようになり、栄養バランスが崩れがちです。歯が健康であると、しっかりとした食事を摂取できるため、カルシウムやタンパク質など、骨や筋肉の健康維持に必要な栄養素を十分に摂取できます。これが足腰の強さ、つまり筋肉や骨の強度の維持に直結します。

※歯を失った高齢者が義歯を装着して適切な咀嚼を行えるようになった結果、骨密度が改善したという報告もあります。

筋力低下(サルコペニア)と歯の健康の関係


サルコペニア(加齢に伴う筋肉量や筋力の低下)と口腔機能の低下には相関関係があるとされています。口腔機能が低下すると、栄養の摂取が制限されるため、筋力低下や体力の減退を引き起こし、結果として足腰が弱くなるリスクが高まります。これにより、転倒や骨折のリスクが増大するのです。

※2021年の日本の研究では、歯を失った高齢者は、サルコペニア発症のリスクが有意に高いという結果が出ています。

口腔機能の改善と運動機能の向上


義歯やインプラントなどで歯の機能を補完することにより、咀嚼力や栄養摂取が改善され、それに伴い、足腰の筋力やバランス能力も向上することが報告されています。これにより、高齢者の生活の質(QOL)が大幅に改善することが期待されます。

まとめ

歯の健康と足腰の丈夫さは、単なる食事の問題にとどまらず、全身のバランスや筋肉・骨の健康に深く関わっています。データからも、歯をしっかりとケアすることが、高齢者の転倒リスクを減らし、運動能力の維持に繋がることがわかります。定期的な歯のケアと、咀嚼力の維持が、結果として足腰の健康を保つために重要な要素であると言えます。

ぜひ日ごろから歯磨きを丁寧に行い、よく噛んでよく食べ、お口の健康も維持していきましょうね(*^-^*)